おいしい信州ふーど(風土)大使 インタビュー

玉村豊男さん インタビュー

信州では、日常のもの・普通に食べているものが、おいしい!
地元の「宝物」を見直しましょう


おいしい信州ふーど(風土)とは

食の面白さに目覚めたのはかれこれ40年以上も前、パリに留学したとき、市場で食材を買って自炊したのがきっかけですね。初めて見る野菜も多く、調理法を教えてもらって作った料理には、そのころ日本ではまだ馴染みの薄かったワインが合い、食は文化だと思いました。

旅に出れば観光客向けのレストランでなく、地元の方が行くような値段も手ごろな店に入りました。土地の食材を使った、土地の料理を異邦人の私が旨い!という表情で食べた途端、店内に笑顔が広がる。こちらも笑顔を返す。言葉が通じなくてもおいしいものを一緒に食べれば、心が通じ合うことを知りました。

新鮮な土地の食材、昔から作られてきた料理は、風土に合った郷土食だから毎日食べても飽きません。例えば畑で採れたてのきゅうりを食べる、ということも都会の人には日常的にできない贅沢なことで価値があることなんですよね。そういうものが長野県にはたくさんあります。

「おいしい信州ふーど(風土)」は、長野県の人が案外気付いていないその贅沢さ・価値を見直しましょうよ、長野県に来る人にはおいしい地元の食材でおもてなししましょうよ、という運動でもあるんです。


食卓に上がるまでの過程が大切

現代は、料理はお皿に盛られた状態しか知らない人が、子どもだけでなく大人にも増えています。収穫されてから食卓に上がるまでの過程を知ることが大事だと思うんです。私が子どものころは、台所仕事も手伝ったから、料理素材がどこで収穫されたものでとか、何とはなしに見ていたんですね。

長野県は日本有数の農業県。農産物ができる過程を身近に感じることができ、恵まれていると思いますよ。


誇れる味・信州の食材

長野県原産地呼称管理委員会の会長を仰せつかって、県内各地におじゃまする機会が増えました。まだ光のあたっていない伝統野菜も多くあり、そうした農家にお訪ねすると「こんなもの・・・」と謙遜される方が多いです。

信州産の作物は、寒暖の差が大きいから甘みが強い。南北に長く、峠を越えるごとに風土が変わるからバラエティーに富んだ食材があります。そうした食材を使った料理でもてなすと、「毎日こんなすばらしいものを食べているのか」とうらやましがられます。「じゃあ、買って帰ろうか」と言う人、僕のように「移住したい」と言う人も。

そうなんです。信州の食材・郷土食は価値があるのです。私たち長野県民も地元の宝を見直して食し、誇りをもってお勧めしましょうよ。