「おいしい信州ふーど」レポート

秋から冬の時期は、坂井芋の出番。“母ちゃんの味”で地域を元気に!

2013年8月、「高橋まゆみ人形館」向かいにオープンした「味蔵 月あかり」は、「いいやま食文化の会」が経営する、地元・飯山や近隣エリアの食材を生かした郷土料理をメインにしたお店です。心を込めて作られた料理はまさに“飯山の母ちゃん”の味。春は山菜やタケノコ、夏は丸なすやぼたんこしょう、秋には、栗やキノコ、そして坂井芋を使ったメニューも登場します。

坂井芋の子芋

坂井芋をはじめ里芋は一般的に、種芋の上部に親芋ができ、その周りに子芋、そして孫芋が付きます。オープン当初から提供している定番の「きんぴらコロッケ」には、子芋と孫芋、さらには普段は硬くて食べられない親芋も、ゆでてつぶして使っています。同じく信州の伝統野菜に認定されている「常盤ごぼう」をきんぴらにして合わせ、さらに豚肉はブランド豚「みゆきポーク」を使用。まさに北信州を丸ごと味わえる一品です。

月あかりの定番、坂井芋の「きんぴらコロッケ」
  • 飯山の郷土料理が楽しめる「週替わり定食」
  • 小鉢には坂井芋の煮物も

スタッフの三井ひろみさんは、坂井芋の特徴を「粘り気があって、甘みがあります」と話します。コロッケのほかに、スルメイカの皮と一緒にした煮物や、ごまだれをかけて食べることも。今の時期から冬にかけて旬を迎えるため、さまざまなメニューで楽しめるようにと、スタッフが協力してレシピを考案しています。

「月あかり」スタッフの三井さん

「いいやま食文化の会」は、飯山の郷土食を次世代に継承しようと、同店のほかにもイベントへの参加や、食育活動などを行っています。店内でも、写真やイラストを用いて地域の食材を紹介したり、郷土料理のレシピ集を販売したりと、工夫を凝らしたPRをしています。三井さんは、「できるだけ多くの方に知ってもらえるように、情報発信にも力を入れています。食育や地産地消を通じて、地域を盛り上げていきたいですね」とほほ笑みます。


味蔵 月あかり
TEL:0269-67-0188
住所:飯山市飯山2941-1
営業:11:00〜15:00(L.O. 14:30)/12月から 11:30〜13:30(L.O. 13:00)
定休:水曜日(12月からは木曜日も)

いいやま食文化の会

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