「おいしい信州ふーど」レポート

旬の坂井芋を定番でも新メニューでも。発想が広がるとおいしさも広がる

「高橋まゆみ人形館」向かいにある「味蔵 月あかり」は、地元・飯山や近隣エリアの食材を生かした郷土料理を提供しています。
経営するのは、飯山の郷土食の継承に取り組む「いいやま食文化の会」。予約の数などにもよりますが、普段は調理チームとして6、7人のスタッフで店を切り盛りしています。

人気の「週替わり定食」は、旬の食材を活かしたメニュー構成。秋から冬にかけては坂井芋を使ったメイン料理を用意しています。今回のフェアで提供される「坂井芋とみゆきポークの辛み田楽」は、坂井芋をそのままゆでてから皮をむいてつぶし、片栗粉と味付けのだしを少し加え、丸めてこねて揚げたもの。わずか数軒の養豚農家でしか育てていないというブランド豚「みゆきポーク」と合わせ、信州の伝統野菜・ぼたんこしょうを使った田楽みそを添えています。
付け合わせのブロッコリー、ズッキーニ、ミニトマト、ロメインレタスも地元産です。「いいやま食文化の会」に所属する農家や、地元の道の駅に地元から出荷された野菜を使っています。

「週替わり定食」のメニューは、月に2回ある“献立会議”で決まります。スタッフを代表して出席している三井ひろみさんは、「坂井芋は昔からある野菜で和のイメージが強い。煮物やコロッケが定番ですが、せっかくなので何か新しい食べ方を提案できれば」と話します。
今回は、煮物やけんちん汁に入れる定番の食べ方以外にも、メインとして食べ応えがある新たなレシピを模索しました。「坂井芋は普通の里芋よりもコクがある。グラタンやシチューなどの洋風なアレンジもいいですね。発想を豊かにすると、調理法も広がります」。
メニューが決まり、提供を開始してからも、お客さんの反応を見ながら、坂井芋のサイズや田楽みその量など、微調整を重ねていきます。「一人でも多くの方に、喜んでもらいたいですから。坂井芋はこれから真冬になる手前までが旬なので、ぜひ一番おいしい時期に味わってください」と呼び掛けます。


味蔵 月あかり
TEL:0269-67-0188
住所:飯山市飯山2941-1
営業:11:00〜15:00(L.O. 14:30)/12月から 11:30〜13:30(L.O. 13:00)
定休:水曜日(12月からは木曜日も)

いいやま食文化の会

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